
間取りをうまく考える2つのポイント
間取りは家づくりを進める際に最も大切な部分です。
なぜなら、間取りの変更は完成後は相当な費用と労力が必要だからです。
ローンのさらなる上乗せ、ローンがようやく終わったのにまた続いてしまうといった事態を招いてしまいます。工事している間の仮住まいも用意しなくてはなりません。
この記事では、後悔のない間取りを考えるために大切なポイントを紹介します。また、私の実践例も合わせて紹介します。
この記事を読み終える頃には、間取りを考えるのが楽しみになったり、現在検討中であれば少しでもお役に立てたりできればうれしいです。
生活導線を短くする
生活導線とは、生活する上で通る道筋のことです。
生活導線を短くすると、効率的に生活ができ、ストレスや負担が軽減できます。
考えるコツとして「間取りで暮らす」という方法があります。
これは「かえるけんちく相談所」の代表である一級建築士の「船渡 亮」氏が提唱しているものです。
間取りで暮らすとは、間取り図をもとに一日の生活の導線を想像するということです。
朝の場面(私の場合)であれば、
- 起床後はシャワーをするため浴室へ行く。
- その後朝ごはんを作るために冷蔵庫へ。
- 食材を取り出し、流し台で洗い、調理する。
- 皿を取り出し盛り付けした後に食卓に並べる。
- 家族を起こした後に朝食。
- 片付けした後は着替えに行く。
といった行動の導線を間取り図を見ながらたどっていくのです。
そうすることで、無駄な導線や効率的な導線が見えてきます。
さて、生活導線を短くするために考えた私の実践例を以下に示します。
玄関ホールと冷蔵庫の距離を近くにする

両手に重たい買い物袋を持って帰宅した時は、とにかく早く荷物を置いて解放されたいですよね。冷蔵庫に食材を詰めるのもスムーズにしたいところです。
そこで玄関ホールからリビングへと入り、折り返せば冷蔵庫があるようにしました。
これで冷蔵庫にたくさんの食材を入れる導線も効率的です。
サニタリールームの外に物干場

私がどうしても避けたかったことは洗濯機と物干場が離れていることでした。
前に住んでいたところがそのような間取りになっていて、洗濯物が多いと何回か往復するために大変手間でした。
サニタリールームの洗濯機と物干場を近くすることで、「着替え~洗濯~干す」導線がとても効率よくなりました。
サニタリールーム横にWIC(ウォークインクローゼット)
脱いだ物をカゴに入れ、入浴後には着替えないといけません。
もしサニタリールームと着替える場所が離れているのであれば、寒々しい恰好のまま取りに行くか、事前にサニタリールームに持って入るかしないといけません。
私は、サニタリールームの隣にWICを配置しました。(上記画像参照)
そうすることで、服を取りに行く導線を短くすることができました。
寝室横にトイレ
寝室の横にトイレを設置しました。
寝ている時に尿意を感じたら…。
少しでも歩く距離が短い方がめんどくさくなく、目も覚めにくいですよね。
後述しますが、将来的にも寝室の横にトイレはあった方がいいと思いました。
老化による頻尿になった場合、何回も寝床から起き上がって行かないといけません。
体への負担も考え、寝室横にトイレを置いた方が良いと考えました。
ただ一方で、「トイレの流す音が寝室に入ってくるのではないか」という心配もあります。
そのために、寝室とトイレの間には防音材を入れております。
それでもさすがに流す音は聞こえますが、目が覚めるほど大きい音はないです。(当然、個人差はあるでしょう。)
将来的な変化も考える
家づくりを進めている時の家庭状況が間取りの考え方に影響することがあります。
例えば子育て世代なら、子ども部屋を用意することや、プレイルームを作ることなどです。
若い夫婦であっても、同様に子どもの生活のことも考えると思います。
でも、ここで大切にしてほしいことがあります。
それは、考えている未来よりもさらに先のことも考えるということです。
子育て世代ですと、つい子ども中心で考えがちです。
しかし、生活の中心は子どもだけではありません。もちろん、その親(自分たち)も生活の中心です。
自分たちが衰え、体力が無くなっていった時、今考えている間取りで暮らしていけるのか。
負担をより少なくして生活していくことができそうか。
一方で、両親のお世話もあるかもしれません。
そのような先のことまで考えて間取りを考えていけたらいいですよね。
ちなみに私は、将来的には最低限の生活の流れを1階で完結できるように考えました。
まとめ
- 生活導線を短くする
- 将来的なことまで考える
とはいっても、限られた空間で間取りを考えていくため「ここに〇〇があったら便利なのに」「ここに〇〇を置きたいけど狭くなる」といった制約が出てくると思います。
そこで考えておきたいのが優先順位です。
これを決めておかないと後悔してしまいますので、住む人と一緒によく相談してみてください。