
レゴバットマン ザ・ムービー

おすすめ度
スピンオフ作品ですが、ストーリーに繋がりはないので本作だけでも楽しめます。
レゴなので子ども向けの映画かと思いきや、大人でも楽しめる映画となっていました。
特に、バットマンの歴代の映画作品を観たことがあるほど楽しめます。
さらにそれだけでなく、ある映画作品も観ていればより楽しめます。 (本記事「感想&解説」内に詳述)
- レゴで遊んでいた人
- 子どもと一緒に観られる映画を探している人
- バットマンが好きな人
- バットマンのこれまでの映画を観たことがある人
- ワーナー映画を観たことがある人
本記事では、作品情報やあらすじに加えて、感想を述べていきます。
少しでも鑑賞意欲が高まれば嬉しいです。
作品情報
ジャンル | アクション/コメディ/キッズ |
製作年・上映時間 | 2017年・104分 |
監督 | クリス・マッケイ |
クリス・マッケイは、前作「LEGOムービー」でアニメーション監督を務めました。今作で監督をしています。
あらすじ
日々ゴッサムシティにはびこる悪党と戦い続けているバットマン。
ある日、ジョーカーがゴッサムシティ爆破計画を実行する。
阻止に成功したバットマンがジョーカーに言った一言が、ジョーカーをさらに奮い立たせてしまう・・・。
(ネタバレを含む詳しいあらすじはMIHOシネマをご覧ください。)
感想&解説(ネタバレあり)
予想以上に面白かったです。
というのも、レゴブロックならではの演出がたくさんあり、見た目でまず楽しいからです。
バットモービルもカッコよく、移動途中に作り上げてしまうのもレゴならでは。
そして登場するキャラが多く、まさに豪華な共演でした。
●本作のブルース像
本作のブルースは、これまでの人物像をよりデフォルメした印象を受けました。
「プライドが高く、弱みを周りに決して見せようとしない。」という人物像に加え、「お前は何もするな。」「お前に興味は無い。」と相手を低く見て、自分を高くしようとします。
いわゆるオレ様系。
きっと実写だったら、嫌な奴に見えるのだろうけど、そう感じないのはレゴだからかもしれません。
そして、気になる人が出来ても、踏み出せずにいます。それは、過去に両親を殺され亡くしてしまったからです。
もう2度と大切な人を失いたくないために、自分から周りとの距離を近づけようとしません。
でも、本当は人恋しい。
ホームシアターで観ている作品は「ザ・エージェント」「理想の恋人.com」「マーリー」「セレンディビティ」など恋愛系。
周囲に見せようとする顔と本当のブルースとのギャップに可愛らしさを感じさせる演出がとても良かったです。
本当は周りの人との距離を縮めたいが、それに踏み出せないでいるブルースを後押ししてくれたのはアルフレッドの存在でした。
●ブルースとアルフレッドの関係
ティム・バートン版の「バットマン」シリーズやクリストファー・ノーラン版の「ダークナイト」シリーズなどのアルフレッドは、ブルースをサポートする立ち位置でした。
本作では、その立ち位置はありつつも「父親代わり」という側面が特に強調されていました。
「アルフレッドの言うことには敵わないな。」と感じさせる場面がいくつもありました。
●歴代バットマン作品の上に成り立つ
アルフレッドと共にバットマンが自身のことを過去作から振り返るシーンがあります。これまでのバットマン作品を知っていれば、レゴで再現された各場面にテンションが上がります。
以下に主な作品を載せます。
年 | 作品名 (監督) |
---|---|
2016 | バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生 (ザック・スナイダー) |
2012 2008 2005 | ダークナイトライジング ダークナイト バットマンビギンズ (クリストファー・ノーラン) |
1997 1995 | バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲 バットマン フォーエヴァー (ジョエル・シュマッカー) |
1992 1989 | バットマン リターンズ バットマン (ティム・バートン) |
1966 | バットマン オリジナル・ムービー (レスリー・H・マーティンソン) |
ティム・バートン版まで観たことがありますが、それ以前の1966年制作「バットマン オリジナル・ムービー」というのは知りませんでした。
実写シーンになっているのですが、ずいぶんコミカルなバットマンの様です。
すごく気になります・・・。

バットマン オリジナル・ムービ- (字幕版)
●ジャスティスリーグでのバットマンのポジション
ジャスティスリーグの面々もレゴキャラとなって登場します。
スーパーマンの家へ別件でバットマンが行くと、ジャスティスリーグ誕生記念パーティが開かれていました。
スーパーマン、ワンダーウーマン、アクアマン、フラッシュなど映画化されたキャラはもちろん登場しています。その他のメンバーもいます。
知っていれば知っているほど「あのキャラがいる!」となるでしょう。
そして、そこに招待されていないバットマン・・・。
フラッシュが集合写真のためにカメラのシャッターを押してくれとバットマンに頼みます。
出来上がった写真を見てフラッシュが「やったね。全員集合。」と一言。
バットマンは写真に入っていないのに、そう言われるなんて・・・。
改めて考えてみれば、バットマン以外のジャスティスリーグのメンバーってみんな超人的な能力を持っているんですよね。
バットマンだけはただの金持ちであり、様々なガシェットを持っているだけ。特別な能力は無し。
そのあたりで、ジャスティスリーグのメンバー達からは軽く見られているのでしょうか・・・。
●多数のヴィラン達
本作は、悪役(ヴィラン)がたくさんレゴとなって出てきます。
前項で上げている映画作品に登場したヴィラン達が出てきます。キャットウーマンやペンギン、トゥーフェイスにリドラーなどの面々。
見た目は映画版より原作に寄せています。
また、それ以外にDCコミックのキャラも登場するので、知っているほど気づく楽しさが増えます。
ハーレー・クインも登場するので、映画「スーサイド・スクワッド」も観ておくとより楽しめます。
●あの作品の悪役も登場するの!?
一番驚いたと共にテンションもかなり上がったのが、DCコミックのキャラだけじゃなく、ワーナー映画からいくつもの悪役がレゴとして登場してきたことです。
以下に主なキャラをまとめます。
登場キャラ | 作品名 |
---|---|
ヴォルデモート | ハリー・ポッター |
サウロン | ロード・オブ・ザ・リング |
グレムリン | グレムリン |
ジョーズ | ジョーズ |
エージェント・スミス | マトリックス |
特に、サウロンはとても良かったです。ロード・オブ・ザ・リングでの設定を本作でも取り込んでいて面白かったです。
この他にも、ドラキュラやオズの魔法使いの魔女など、たくさんの悪役が登場します。
DCキャラばかりと思っていたところの登場だったので、とても驚きました。
まとめ:一時停止してじっくり観たくなる
たくさんの小ネタが詰まった作品なので、DCコミックやワーナー映画に詳しいほど楽しみが増えます。
テンポも良くサクサク進んでいく上に、細かいネタは一時停止してじっくり観たくなります。
映像内の情報量が本当にたくさんあります。
くり返し観て、楽しめます!