映画ネタバレ感想「ショーシャンクの空に」自分を奮い立たせてくれる
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アイキャッチ画像の出典元:映画.com「ショーシャンクの空に」フォトギャラリー

ショーシャンクの空に

おすすめ度

私はこの作品がとても好きです。

なぜなら、本作品は自分を奮い立たせてくれるからです。

「つらいことを乗り越える忍耐が大切」だということ。

「希望を持って取り組んでいけば、その努力が実を結ぶ時がきっと来る」ということ。

一方で「現状に満足して惰性で暮らしていたら、環境の変化に適応できない」ということも私は本作品を観ることで再確認させられます。

人によって様々だと思いますが、このように本作品を観ることで得られるもの・感じるものがたくさんあります

こんな時に本作品を観たい
  • つらいことにくじけそうな時
  • 粘り強く何かに取り組むエネルギーがほしい時
  • 努力していることがあるけど先が見えない時
  • 頑張っているけど、なかなか報われない感じる時

本記事では「ショーシャンクの空に」の作品情報に加え、感銘を受けるぐらい印象に残ったことをネタバレありで紹介します。

この作品はよく「感動した。」「心を揺さぶられた。」といった感想があります。

でも、それだけではありません。

この記事を読むことで、本作品に対する鑑賞意欲が高まったり、見方が深まったりしていただけると嬉しいです。

ネタバレするところは予告します。

作品情報

原作スティーブン・キング
「刑務所のリタ・ヘイワース」
ジャンルヒューマンドラマ
上映時間
製作年
143分
1994年製作
監督・脚本フランク・ダラボン
主なキャストティム・ロビンス(アンディ・デュフレーン)
モーガン・フリーマン( レッド /エリス・ボイド・レディング)

参考記事:Wikipedia「ショーシャンクの空に」より

フランク・ダラボン監督
フランク・ダラボン監督
画像出典元:映画.com「フランク・ダラボン」

本作品はフランク・ダラボン監督の初監督作品です。

代表作は本作に加え「ミスト」や「グリーンマイル」などがあります。

さらには海外ドラマ「ウォーキング・デッド」の製作総指揮もしており、ヒューマンドラマに定評のある監督であるといえます。

あらすじ

銀行員であるアンディ・デュフレーンは、妻とその不倫相手を銃殺した罪により刑務所に入れられます。

そこは、これまでの日常とはほど遠い劣悪な環境。

暴言暴力により支配する刑務官、規律と聖書を重んじる所長、男色の強い囚人などがいます。

彼はどのように過ごしていくのか。

彼の信念に基づく行動が、やがては周りを変えていきます。

彼の信念とは。そして、どんな行動をとるのか・・・。

レッドとアンディ
レッド(左)とアンディ(右)
画像出典元:シネマトゥデイ「ショーシャンクの空に」フォトギャラリー

以下ネタバレあり

自分を奮い立たせてくれること

さて、ここからは本作品を鑑賞して、私が感銘を受けるぐらい強く印象に残ったことをネタバレありで紹介していきます。

知識は自分の環境をより良くできるということ

持っている知識で自分の環境をより良くできる」と感じさせる主な場面が二つあります。

一つは、アンディたちが屋上で刑務作業をする場面

刑務官のハドリー主任が「亡くなった兄からの相続金を税金で多くを取られてしまう。」と同僚に愚痴をこぼします。

それを聞いたアンディは、ハドリー主任にアドバイスします。

ハドリー主任は、囚人が「ご飯はどうするのか?」と質問しただけで、しばき怒鳴る刑務官です。

この時も、ハドリー主任は軽々しく口を聞いてきたアンディに対して怒鳴ります。

それにも関わらず、アンディは説明をやめず「手続きに必要な書類作成には弁護士が必要です。私が代わりに作成します。」と進言します。

そして「その代わり、作業の後には仲間たちにビールを与えてください。」とお願いします。

専門的知識が必要な書類作成を代わりに請け負ってくれることを聞いたハドリー主任は、アンディの要望を受け入れ、作業後にはビールを振る舞います。

仲間たちも刑務官もビールを飲んで、和やかな雰囲気になります。

囚人仲間もまさか刑務所でビールを飲めるなんて思ってもなかったことでした。

この出来事はアンディの専門的な知識があってのことだといえます。

二つ目は、所長に図書室を充実させたいことをお願いしている場面です。

さりげないシーンで描写されているのですが、アンディはすごいことをしています。

上記でも触れましたが、囚人がご飯について質問した時に、ハドレー主任は「メシを食う時に食え!」と怒鳴りました。

その時に所長も隣に立っていて、そばでそれを見ています。

つまり、この刑務所では「囚人は質問することなく、刑務所の規律や指示にただ従うのみ」ということを示しています。

その中でアンディは、所長と直に話ができるところまで立場を確立しているということになります。

それは、アンディがハドリー主任の書類作成を持ちかけたことから始まり、刑務官の資産計画の相談に乗ったり確定申告の手続きを代わりにしてあげたり、刑務官の役に立ってきたからです。

銀行員としての力を発揮して、自分の立場を向上させていきました。

それにより、自分のいる環境の改善を図ることができました。(とはいえ、刑務所ですから限界も制約もかなりありますが。)

このようなアンディの姿を見ると、知識は自分の置かれている環境をより良くすることができるものなんだと改めて感じます。

現状に満足し続けると、変化に適応できない

ショーシャンク刑務所に50年もいたブルックス。

彼は刑務所内では有名であり、模範囚でもありました。

老人で力もないため、他の囚人が房で過ごす間も、本を配る仕事ができました。

話ができる仲間もいます。

刑務官もいて、命を落とす危険性もなく逆に安全ともいえます。

彼にとって、そんな刑務所内での生活が全てであったのでしょう。

だから仮釈放を拒んだにも関わらず、外に出されると、時代の変化に対応することができませんでした。

ブルックスの状況をレッドは以下のように仲間に話します。

塀を最初は憎み、慣れ、最後は頼るようになる。

自分の置かれている環境に頼るようになってしまうと、そこから抜け出すのは億劫になってしまいます。

年を重ねても時代や環境の変化に対応できるようにしていきたいと考えさせられます。

希望を持つことで前向きになれる

この物語で一番変化しているのはレッドといえます。

最初、彼は外に出たがっていました。

それは仮釈放の審査で自らのことを「更正しました。社会のために真面目に生きます。」と伝え、落ちてしまったことを残念賞と表現していることから分かります。

しかし月日が流れ、ブルックスの一件が起こり、自分の身のことを改めて考えます。

「塀に最後は頼るようになる。」とブルックスの心境を説明できたのも、レッド自身がそのように感じているからだと考えられます。

そして、仮釈放審査の2回目では、不合格だった1回目と全く同じ言葉を伝えています。

これは1回目の時とは真意が異なります。

外に出たくないから、あえて不合格だった時と同じ言葉を伝えたのだと考えられます。

そして、3回目の審査時には「自分はもうダメです。外では生きられません。」と胸の内にある本当の思いを伝えます。

そうして仮釈放となっていきます。

ここからが、希望を持てなかったブルックスと対照的になっていきます

アンディからの手紙により、メキシコのジワタネホに行けば親友であるアンディに会えることを知ります。

無事に辿り着くか分からないけれども、レッドはそのような状況を「ワクワクする。」と表現します。

外では生きられないと怖がっていた頃とは違います。

親友との再会という希望を持つことが、彼を大きく変化させたのです。

希望を持つことが、人生を前向きにさせるということを感じさせられました。

まとめ

上記で述べてきたこと以外にも、本作品から様々な考えを受け取ることができます。

何度見ても、私は勇気がもらえます。

希望は本当にすばらしいものです。

明日への元気がでない方へ、少しでも前向きになりたい方へおすすめしたい一作です。

原作小説は「ゴールデンボーイ」という短編集に収録されています。映画版と違う箇所がいくつもあります。エンディングも違うので一読の価値ありです。
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